Ⅲ.金融・ITシステムイノベーション部門

③金融政策のイノベーションを目指した研究

DSGEモデルを用いた金融経済分析
構成メンバー
(★はプロジェクトリーダー)

★砂川 武貴(社会システムイノベーションセンター・特命准教授)
北野 重人(経済経営研究所・教授)
地主 敏樹(経済学研究科・教授)
西山 慎一(経済学研究科・教授)
松林 洋一(経済学研究科・教授)
小林 照義(経済学研究科・准教授)
樹神 昌弘(国際協力研究科・准教授)

研究の目的と概要

学会や政策当局において、動学的確率的一般均衡(Dynamic Stochastic General Equilibrium, DSGE)モデルの研究が進んでいる。これまでの研究は代表的主体の仮定の下、主に景気循環、物価・賃金のダイナミクスや、それらに金融・財政政策が与える影響等を分析してきた。また最近では、ミクロデータの整備やコンピュータの計算速度の向上によって、異質的主体(heterogeneous agent)のDSGEモデルの研究が盛んになりつつある。
こうした研究は、例えば、金融政策がマクロの景気循環のみならずミクロの家計間の格差や再分配に与える影響を分析することが可能であり、学問的に先端的な研究であるだけではなく、社会実装や政策提言につながる実践的な研究である。また、ミクロデータや高度なコンピュータの利用は、主に分析手法において、統計学や計算科学等の他分野の知見を必要とし、文理融合研究の推進にも貢献する。