Ⅵ 社会制度研究部門

①社会制度とイノベーションの研究

企業資料の再検討による経済史・経営史の融合的研究
構成メンバー
(★はプロジェクトリーダー)

★橋野 知子(経済学研究科・教授)
清水 泰洋(経営学研究科・教授)
平野 恭平(経営学研究科・准教授)
勇上 和史(経済学研究科・准教授)
菅山 真次(東北学院大学経営学部・教授)
市原 博(獨協大学経済学部・教授)

研究の目的と概要

本研究プロジェクトの目的は、日本毛織株式会社(ニッケ)の企業資料をデータベース化し、経済史・経営史的視点から分析することにより、日本における羊毛工業という新産業の導入・定着・発展を明らかにする。特に本研究が注目するのは、本資料に含まれる戦前から戦後までの長期的な人事労務関係資料群である。戦前日本におけるキャリア・パスの具体的なあり方や「学歴身分制度」の形成については、菅山真次氏や市原博氏の優れた研究が存在する。本研究では菅山(2011)『「就社」社会の誕生』における視点や手法を大いに参照しつつ、ニッケにおけるホワイトカラー・ブルーカラーのキャリア・パスを分析・比較し、日本の企業社会におけるキャリア形成のあり方を解明する。将来的に本研究プロジェクトは、経済史・経営史だけでなく労働経済学や人的資源管理等、学際的な融合研究を目指す。