新興国における自動車産業の発展と技術伝播

構成メンバー

★はプロジェクトリーダー

★佐藤 隆広(経済経営研究所・教授)
 大塚 啓二郎(経済学研究科・研究員)
 橋野 知子(経済学研究科・教授)
 村上 善道(経済経営研究所・助教)
 後藤 潤(経済学研究科・特命講師)
 三嶋 恒平(慶応義塾大学経済学部・准教授)
 古田 学(愛知学院大学経済学部・講師)


研究の目的と概要

 近年、新興国における自動車産業の成長が著しい。現在、世界最大の自動車市場は中国であるが、インドの新車販売台数も400万台を超え、ドイツを抜いて世界第4位になった。数年以内には、日本を抜いて世界第3位の規模になることはほぼ間違いない。世界の自動車産業は、ライドシェア、電気自動車(EV)、Internet of Things(IoT)、人工知能(AI)や自動運転などの新しいサービスや技術で大きな変貌を遂げつつある。新興国の自動車産業は未熟である反面、こうした新しい潮流にいち早く対応することができる政策的・制度的柔軟性を持っている。実際、中国は、新しいサービスや技術を積極的に取り入れ、先進国の自動車産業へのキャッチアップ、もっと言えばその乗り越えすら、目論んでいる。インドも、例外ではない。そこで、本研究は、近年注目されている新興国における自動車産業を、国際的な技術伝播と国内における現地企業の台頭に注目して定性的かつ定量的に分析したい。とくに、本研究は、新興国のなかでも、その自動車産業の発展が目覚ましいインドに焦点を絞る。本研究では、自動車産業における新しいサービスや技術がもたらす新興国の社会的変容とその展望に関して、社会科学横断的視点から包括的な研究を行う。本研究は、また、新興国としてインドを重点的に分析するが、日本の歴史的経験や他の新興国の事例にも、可能な限り目配りをする。本研究は、佐藤が代表である基盤(A)「南アジアの産業発展と日系企業のグローバル生産ネットワーク」ともタイアップし、この分野における研究および教育の拠点化をめざす。

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