構成メンバー
★はプロジェクトリーダー
★金子 由芳(社会システムイノベーションセンター・教授)
桜井 愛子(国際協力研究科・教授)
佐藤 隆広(経済経営研究所・教授)
織田澤 利守(工学研究科・教授)
槻橋 修(工学研究科・教授)
中澤 港(保健学研究科・教授)
中田 達也(海事科学研究科・准教授)
大津 暢人(工学研究科・客員准教授)
松村 圭吾(人と防災未来センター・研究員)
Leandro Garvanese(国際協力研究科・博士課程学生)
研究の目的と概要
本プロジェクトは、神戸大学大学院国際協力研究科を拠点とする学際的な研究教育を軸に、法学・経済学・工学・保健学・海事科学等の異分野連携を構築し、社会課題の解決に資する国際協力のモデル再構築を目的とする。
本プロジェクトは以下3つのサブプロジェクトで構成される:
(1)国際防災協力~ 2015年国連世界防災会議で採択された「仙台減災枠組み」において地域防災は重要課題の一つであり、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえた神戸から発信する実践的な減災・復興研究の成果を活かし、能登半島地震や東日本大震災の被災地域におけるウェルビーイングの向上に貢献するとともに、PBL型の減災復興教育に役立てる。
(2)国際開発政策協力~ 発展途上国の持続的成長のために、国際価値連鎖(Global Value Chains: GVC)への参加とアップグレーティング(Upgrading)が求められる中、先進国・新興国の産業政策に変化が求められている。半導体産業に関する米国のCHIPS法や日本の経済産業省による「経済産業政策新機軸」、新興国では、中国の「中国製造2025」や「インドの生産連動インセンティブ計画」(Production Linked Incentive Scheme)など新しい産業政策の影響が注目される。今年度は特にインドの国際価値連鎖を検討する。
(3)法整備協力~ 持続型社会へ向けた「開発」の再定義が進む中、法制度のありかたも変化を求められている。アジアアフリカ各地の開発事業・災害復興に伴う住民の紛争事例の検討を通じて、主張される権利の同定や、新たな法整備支援の方向性を提言する。
研究成果
本プロジェクトの2025年度の活動成果は以下の通りである。
(1)国際防災協力サブプロジェクト: 阪神淡路大震災30年の節目に当たり、神戸から発信する地域防災モデルの改善提言を意図し、神戸市消防局『BOKOMIサポーター』事業に参画、2025年度BOKOMIサミット(2025年7月26日開催)他の実践的関与を通じて政策提言を行った。また日本安全教育学会研究大会(2025年9月14–15日、岩手大学)他の学会報告を通じて、自然災害後の学校の早期再開に向けた制度的課題について政策提言を行った。

(2)国際開発政策協力サブプロジェクト: インドを中心とする発展途上国の国際価値連鎖(Global Value Chains: GVC)への参加とアップグレーティング(Upgrading)を織り込む産業政策について国際連携による研究を深め、その成果を佐藤隆広・西山博幸(編著)『新新貿易理論とインド経済-理論と実証』ミネルヴァ書房(2025)にとりまとめ、また国際シンポジウム「経済学とインド経済研究」(2025年12月6日)やRIEBセミナー「国際経済と貿易政策:多角的な視点から」(2026年3月26日)において発信した。

(3)法整備協力サブプロジェクト: インドネシアにおいて増大する土地・森林紛争の原因をなす法制度の課題解決に提言を行う目的で、インドネシア大学大学院持続的開発研究科(Supriatna研究科長以下)、インドネシア国家土地庁(BPN)、および南スラウェシ州東ルウ県政府との連携により、2026年1月、スラウェシ島南部の森林地帯において、「慣習林」登記制度および「慣習法集団」認可制度の実態調査を実施した。同連携の当面の成果は、2026年1月22日、ジャカルタにて国際シンポジウム”Development of Laws and Disputes Resolution in Asia:In Search of an Alternative for Sustainable Development”を開催し、国営新聞等のメディアを通じ社会的発信を行った。

