【開催報告】「ポスト・コロナ時代の社会システムイノベーション」が開催されました

◆日時:2022年3月5日(土)9:00~16:00

◆会場:オンライン(Zoom)

◆主催:社会システムイノベーションセンター

◆共催:神戸大学大学院法学研究科 / 大学院経済学研究科 / 大学院経営学研究科 / 大学院国際協力研究科 / 経済経営研究所

◆開催内容
   2022年3月5日に神戸大学創立120周年記念・社会システムイノベーションセンター・シンポジウム「ポスト・コロナ時代の社会システムイノベーション」が開催されました。このシンポジウムでは,藤澤正人神戸大学学長の挨拶の後,第1部で 社会システムイノベーションセンターのこれまで活動について、学会・産業界・地域社会・国際社会に対するインパクトの観点から総括しました。そしてセンターの将来計画について説明し,同志社大学川嶋四郎教授からセンターに対する率直なご評価と今後の活動についてアドバイスをいただきました。喜多隆神戸大学副学長SDGs推進室長から神戸大学のSDGs への取り組みについて説明がありました。
 第2部は3つの連続するシンポジウムを「コロナ禍をどう乗り越えるか―産官学・地域連携・国際比較」というテーマで行いました。それぞれのセッションはセンターのプロジェクトが基礎になっています。まず<1.ポストコロナにおける地域の持続的な成長の実現と地域金融-金融を超えた支援の重要性> では,家森信善教授(神戸大学経済経営研究所)の基調講演の後,井上愼治氏(池田泉州銀行取締役専務執行役員)日下智晴氏(日下企業経営相談所代表・元金融庁監督局地域金融企画室長),須戸裕治氏(北おおさか信用金庫理事長),宮口美範氏(兵庫県産業労働部産業振興局長)と地域企業が持つ課題の解決に関する地域金融機関の役割について,ポストコロナ時代においては,資金面だけでなく販路や人材など幅広い面からの支援が求められていることを議論しました。
 次に<2.新型コロナ対策の法と社会―国際比較の視座>では,各国が取り組んでいるコロナ禍で生じた課題の解決のための法的対応を国際的に比較しました。木下昌彦教授(神戸大学大学院法学研究科),角松生史教授(神戸大学大学院法学研究科),横田明美准教授(千葉大学大学院社会科学研究院)ソヌリ氏(神戸大学大学院博士課程後期課程)が研究報告を行い,法的対応には各国の法制度・行政・社会のあり方や感染症に対する捉え方が反映されており,国際比較を通じてコロナ禍に対する向き合い方が説明されました。
 最後の<3.コロナ禍の大学の社会的役割―アジア諸国の状況>では,副センター長金子由芳教授を基礎に,コロナ禍に伴う課題解決に際し,大学が担う役割を問いかけました。金子教授ほか,季衛東教授(上海交通大学中国法と社会研究院長・SenseTime Co. AI倫理委員会社外顧問),金暎根教授(高麗大学グローバル日本研究院社会災難安全研究センター長)の報告のあと,クリストファー・ベルセ教授(フィリピン大学レジリアンス研究所長),ムニン・ポンサパン教授(タマサート大学法学部長、タイ司法省コロナ対策審議委員)とともに,政府への政策提言,経済的困難にある中小企業の支援に対し社会科学を中心とした大学の研究教育の側から課題解決にどのように関わっていくかを,各国の背景とともに議論を深めました。
 オンライン上の参加登録者は360名を超えており,盛況のうちに終了しました。

◆シンポジウム詳細:ワークショップ・セミナーをご覧ください。

◆関連記事:経済経営研究所ホームページ

 

〈開会挨拶〉

  

   (左から)藤澤学長、榎本教授

 

〈第1部〉

   (上段左から)衣笠教授、鈴木教授、山本教授 (下段左から)金子教授、川嶋教授、喜多副学長

 

〈第2部〉
 1.ポストコロナにおける地域の持続的な成長の実現と地域金融-金融を超えた支援の重要性

      
   (上段左から) 家森教授、井上愼治氏、須戸裕治氏 
 (下段左から) 宮口美範氏、日下智晴氏、相澤朋子氏

 

 2.新型コロナ対策の法と社会―国際比較の視座

      
   (上段左から)木下教授、角松教授、横田准教授
  (下段左から)ソヌリ氏、西上准教授

 

 3.コロナ禍の大学の社会的役割―アジア諸国の状況

      
   (上段左から)金子教授、季教授、金教授 
 (下段左から)クリストファー・ベルセ教授、ムニン・ポンサパン教授

 

〈閉会挨拶〉

      
   鈴木教授